【7月上旬】北海道20都市の気候案内(最高最低気温/雨量/日照率/風速)

7月上旬の北海道20都市の気候を、各都市の違いが分かるようデータ一覧と説明・解説をまとめてみました。

広い北海道の中の各都市によって、どれだけの気候の違いがあるのか?

北海道は、同じ時期でも年によって気候の差が大きく現れますが、平均的な年と異常気象となる年との差は一体どれくらいあるのか?

地域間格差と年によってどこまで異常になるか?も各項目ごとにデータ化しています。

●20都市とは、札幌・稚内・留萌・名寄・旭川・紋別・網走・北見・岩見沢・小樽・帯広・釧路・根室・倶知安・室蘭・苫小牧・浦河・江差・函館・千歳です。

●気温は、最高気温・最低気温それぞれの30年間平均と、最高気温で最も高かった年の気温・最低気温で最も低かった年の気温を、また、最高気温が30℃以上となる「真夏日」と最低気温が25℃以上となる「熱帯夜」の日数などまで揃えました。

●日照率は、30年間平均と1日のうち40%以上となった日が何日あるかも、またそれぞれが一番低かった年はどれくらいになるのか?も計算しています。

●風速は、30年間平均と、風速10メートル以上と強風となった日が何日あるかも揃えています。

●雨量は、単に降水量だけを北海道内各都市で比較してもあまり意味が無いので、北海道外の仙台・東京・大阪・福岡・那覇とも比較しており、また日照時間も対比できるよう併記しました。

※各気象データは、気象庁ホームページのデータ30年間分を参照し、独自に30年平均や最も高い・低い・多い・少ないなどを集計しております。
※30年間データとは、西暦1989年~2018年(平成1年~30年)のデータです。
※データ表の中で「×」の欄(名寄・北見・千歳の日照率)は、気象庁にデータが無い項目となります。
※千歳の気温・風速は2003年以降、降雪・積雪は2006年以降のデータとなります。

気温

日の最高気温・最低気温の30年平均

日の最高気温と日の最低気温のそれぞれ30年間平均と、日の最高気温の旬(10日間)平均が最も高った年の気温、また日の最低気温の旬(10日間)平均が最も低かった年の気温です。

例えば「札幌」では、最高気温が30年平均では24.1℃ですが、28.0℃平均という暑い年もあるということです。また、最低気温は30年平均で16.4℃で、低い年は3.8℃平均まで下がることが分かります。

最高気温(℃)旬平均 最低気温(℃)旬平均
30年平均 高い年 30年平均 低い年
札幌 24.1 28.0 16.4 13.8
稚内 19.1 23.0 13.5 10.6
留萌 21.8 25.9 15.4 12.3
名寄 24.6 28.6 13.2 9.7
旭川 25.3 28.9 15.1 11.7
紋別 19.2 26.0 13.0 10.0
網走 20.1 26.3 13.2 10.4
北見 23.5 28.1 13.5 10.4
岩見沢 24.1 28.5 15.1 11.2
小樽 22.9 26.2 15.7 12.6
帯広 23.2 29.9 13.5 10.0
釧路 18.1 21.7 12.1 9.6
根室 17.4 22.4 10.6 7.1
倶知安 23.4 26.6 14.5 9.7
室蘭 20.2 25.2 14.8 11.9
苫小牧 19.8 25.0 14.6 11.9
浦河 19.2 22.2 13.5 10.6
江差 22.4 24.9 16.5 13.5
函館 22.7 25.8 15.6 11.5
千歳 22.2 27.1 14.5 11.1

太平洋側を中心に、平均最高気温が20℃に達しない地域もあります。

特に、釧路では最高18.1℃~最低12.1℃、根室ででは最高17.4℃~10.6℃ですから、7月に入っても、半袖になれる日は極限られています。

最高気温・最高気温が30℃以上の日数

各年の7月上旬(10日間)の中で、日の最高気温が最も高かった年の最高気温と最も低かった年の最高気温、また、その最高気温が30℃以上の「真夏日」と呼ばれる日が、10日間の中で何日あったか、またその日数が一番多かった(暑い日が多かった)年の真夏日の日数となります。

例えば「札幌」では、33.2℃まで上がった年もあれば24.8℃までしか上がらなかった年もあるということです。また、30℃以上の真夏日は、30年平均では0.3日ですが、多い年では4日という年もあったということが分かります。

最高気温(℃) 30℃以上日数
最高の年 最低の年 30年平均 多い年
札幌 33.2 24.8 0.3 4
稚内 28.1 19.0 0.0 0
留萌 31.8 21.2 0.1 1
名寄 33.4 24.8 0.8 4
旭川 33.0 26.2 0.6 5
紋別 33.1 17.3 0.2 2
網走 31.0 19.0 0.1 1
北見 34.7 24.4 0.7 5
岩見沢 33.0 24.6 0.3 4
小樽 31.3 23.0 0.1 2
帯広 35.5 22.8 0.8 7
釧路 27.2 16.9 0.0 0
根室 28.8 16.3 0.0 0
倶知安 31.7 23.7 0.1 2
室蘭 29.0 18.2 0.0 0
苫小牧 29.9 16.8 0.0 0
浦河 25.5 17.5 0.0 0
江差 30.0 21.9 0.0 1
函館 31.4 21.9 0.0 1
千歳 31.3 21.4 0.2 3

毎年、何かしらの異常気象と言われる事象が起きていますが、特に暑い方への事象としては、北見や帯広周辺の内陸部で起きることが多いです。

最低気温・最低気温が25℃以上の日数

各年の7月上旬(10日間)の中で、日の最低気温が最も高かった年の最低気温と最も低かった年の最低気温、また、その最低気温が25℃以上の「熱帯夜」と呼ばれる日が、10日間の中で何日あったか、またその日数が一番多かった年の熱帯夜の日数となります。

例えば「札幌」では、18.6℃までしか下がらなかった年もあれば、10.3℃まで下がった年もあるということです。また、熱帯夜については、過去30年間で1回もなかったことが分かります。

最低気温(℃) 25℃以上日数
最高の年 最低の年 30年平均 多い年
札幌 18.6 10.3 0 0
稚内 15.1 7.3 0 0
留萌 18.4 7.1 0 0
名寄 14.4 3.7 0 0
旭川 17.6 7.6 0 0
紋別 13.9 6.6 0 0
網走 13.9 6.0 0 0
北見 14.8 4.7 0 0
岩見沢 18.1 8.2 0 0
小樽 17.6 9.9 0 0
帯広 16.5 7.4 0 0
釧路 13.5 6.2 0 0
根室 12.1 4.7 0 0
倶知安 17.4 7.0 0 0
室蘭 16.8 8.5 0 0
苫小牧 17.0 8.7 0 0
浦河 15.1 6.9 0 0
江差 18.6 9.8 0 0
函館 17.8 8.3 0 0
千歳 16.7 8.0 0 0

7月上旬になってもまだ、札幌以外では10℃未満にまで気温が下がる可能性が十分にあります。

たいていは15℃~20℃程度の日が多いので、寝苦しさを感じずに済む北海道ですが、日によっては、逆に寝冷えに注意しなければならないことがあります。

降水量&日照時間

降水量と日照時間のそれぞれ7月上旬(10日間)合計数値の30年間平均と、降水量は最も多かった年の量、日照時間は最も多かった年の時間です。

例えば「札幌」の降水量は30年平均では27mmですが、多い年には5倍の138mmも降ったことがあり、日照時間の30年平均は55時間ですが、少ない年には15時間しかなかった年もあったということが分かります。

また、こちらの降水量&日照時間と、次の日照率のデータについては、本州以南との比較もできるよう、仙台・東京・大阪・福岡・那覇のデータも併記するようにしました。

降水量(mm) 日照時間(時間)
30年平均 多い年 30年平均 少ない年
札幌 27 138 55 15
稚内 26 91 51 11
留萌 30 234 56 23
名寄 35 136 47 16
旭川 34 251 54 17
紋別 24 96 51 1
網走 23 98 59 15
北見 29 139 48 10
岩見沢 36 134 54 16
小樽 28 172 55 10
帯広 32 156 42 4
釧路 42 165 40 3
根室 38 165 43 6
倶知安 31 175 49 8
室蘭 55 193 44 3
苫小牧 55 197 37 8
浦河 47 148 40 7
江差 42 179 44 7
函館 40 144 45 4
千歳 42 138 × ×
仙台 60 148 38 3
東京 61 339 43 10
大阪 80 323 51 10
高知 126 581 45 12
那覇 66 411 74 35

降水量は、本州以南に比べ明らかに少ないことが分かりますが、北海道の中で比較してみれば、太平洋側の降水量は少し多めとなります。

日照時間については、梅雨のない北海道も、梅雨の本州もそれほど違いが無いことが分かります。北海道にも蝦夷梅雨と呼ばれる気候があり、降る雨の量は多くなくても、曇りと雨を繰り返す日が1週間くらい続くことがあるためです。

日照率

日照率とは、日の出から日の入りまでの時間に対する日照時間の割合のことです。北海道の夏は、日の出が早く日の入が遅いため、日中だけの晴天性を本州以南と比較する上では正確性に書くため、日照率も用いています。

例えば「札幌」では、日照率の30年平均が36%ですが、日照の少ない年は10%しかありません。また、1日に40%以上の日照率がある日は、30年間平均では10日のうち4.3日ですが、少ない年は1日も無い年があるということが分かります。

また、降水量&日照時間と同様に、本州以南との比較もできるよう、仙台・東京・大阪・福岡・那覇のデータも併記するようにしました。

日照率(%) 40%以上日数
30年平均 低い年 30年平均 少ない年
札幌 36 10 4.3 0
稚内 33 7 3.9 0.0
留萌 37 15 4.1 1.0
名寄 × × × ×
旭川 36 11 4.0 0.0
紋別 33 1 3.9 0.0
網走 39 9 4.8 1.0
北見 × × × ×
岩見沢 35 11 4.0 0.0
小樽 36 6 4.4 0.0
帯広 28 2 3.4 0.0
釧路 26 2 3.0 0.0
根室 28 4 3.3 0.0
倶知安 32 5 3.9 1.0
室蘭 29 2 3.7 0.0
苫小牧 24 5 2.9 1.0
浦河 27 5 3.1 0.0
江差 29 4 3.6 0.0
函館 30 2 3.3 0.0
千歳 × × × ×
仙台 26 2 2.9 0
東京 30 7 3.5 0
大阪 35 7 4.4 0
高知 32 8 3.7 0
那覇 54 25 7.3 2

札幌と東京を比べれば、札幌の方が良いように感じます。

しかし、沖縄の那覇を除けば、北海道も本州九州も、それほどの違いがありません。

それどころか、北海道の下側の各地域では、東北・仙台と同じくらいで、東京や大阪よりも低いことが分かります。

風速

平均風速(m/s) 10m/s以上日数
30年平均 高い年 30年平均 多い年
札幌 3.1 4.6 0.8 3
稚内 3.7 5.5 1.1 6
留萌 3.5 4.7 0.7 5
名寄 1.7 2.2 0.0 0
旭川 2.2 3.1 0.3 1
紋別 2.2 2.8 0.1 2
網走 2.4 3.0 0.1 1
北見 1.8 2.8 0.0 0
岩見沢 3.2 3.9 0.4 2
小樽 1.9 2.4 0.1 1
帯広 1.6 2.0 0.1 1
釧路 3.4 4.3 0.9 3
根室 4.0 5.1 1.3 4
倶知安 3.0 3.9 0.5 3
室蘭 3.7 4.9 0.5 3
苫小牧 2.7 3.4 0.2 3
浦河 3.0 4.1 0.9 3
江差 2.4 3.7 0.5 3
函館 2.9 4.3 0.5 3
千歳 4.3 5.7 1.3 3

海に近い地域の方に風が強めの傾向がありますが、それほどの差はないようです(冬は、沿岸部の風が強いのが明確ですが)。

湿度

相対湿度(%)
30年平均 高い年 低い年
札幌 75 84 60
稚内 86 93 71
留萌 84 93 71
名寄 × × ×
旭川 75 87 63
紋別 85 93 75
網走 82 92 62
北見 × × ×
岩見沢 80 91 66
小樽 80 92 67
帯広 82 92 71
釧路 88 94 81
根室 90 97 77
倶知安 82 91 68
室蘭 90 97 83
苫小牧 88 94 80
浦河 92 98 82
江差 82 92 70
函館 82 91 67
千歳 × × ×

太平洋側とオホーツク海側の地域が、内陸部に比べ湿度が高めになっています。

まとめ

7月上旬の北海道は、本州が梅雨の真っただ中であるのに対し、梅雨もなく、気温も20~25℃程度の時間帯が多く、本州九州と比べとても快適なシーズンであると言えそうです。

札幌の最高気温(30年平均)は、最高24.1℃~最低16.4℃です。

対する仙台を除く本州以南は、蒸し暑い日中と寝苦しい夜の始まりの時季となります。
仙台 最高25.2 最低19.0℃
東京 最高28.6 最低22.1℃
大阪 最高30.3 最低23.3℃
福岡 最高29.6 最低23.4℃
那覇 最高31.7 最低26.9℃

しかし、北海道の札幌とは言え、8月上旬に向け気温は上昇していき、7月8月には30℃を超える日も数日は必ずあります。

6月上旬 20.5℃
6月中旬 21.4℃
6月下旬 23.1℃
7月上旬 24.1℃
7月中旬 25.1℃
7月下旬 26.8℃
8月上旬 27.2℃
8月中旬 26.3℃
8月下旬 25.9℃
9月上旬 24.8℃
9月中旬 22.9℃
9月下旬 20.6℃

よって、札幌の気温としても、6月下旬・7月上旬と9月上旬中旬あたりが、一番快適なシーズンになります。

しかし、広大な北海道では、暑くないのは良いけれど涼し過ぎる!といった様々な気候があります。

そんな7月上旬の北海道20の地域の気温や降水量・日照時間・風速・湿度などを集めまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか?

 

データを見てみると、梅雨がないことと涼しめであることが、7月上旬の北海道のメリットであるように認識されていますが、意外にも、晴天確率(日照率)はそれほど高くないことが分かりました。

雨量は少ないものの、曇りや小雨の時間もあって、意外にスカッと快適な夏と言うわけにもいかないようです。

但し、気温だけは明確に本州九州よりも涼しめであることが分かりました。

ただ、太平洋側を中心に涼しすぎる地域があることも分かりました。

暑い本州を脱して涼しい北海道へ旅行に行こう!という気分は、この時季では少し早いかもしれません。

暑い本州と涼しい北海道の差を感じたい方は、7月下旬以降の旅行がおすすめですが、北海道でも30℃超えの日は年に10日くらいはあり、最近では7月中下旬に多く発生しています。

北海道に来たのに暑いのはどうなの?と思われる方は、確率的には、7月上旬までか9月をおすすめしますが、北海道で30℃を超える日は、本州では35℃を超えていることが多いので、30℃でも涼しく感じるかもしれませんね。

各気象データの最高・最低の数値もお出しした通り、何かしら期待外れとなる場合はありますので、天気予報を入念にチェックされることをお勧めします。

以上『【7月上旬】北海道20都市の気候案内(最高最低気温/雨量/日照率/風速)』について終わります。

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