北海道で雪が少ない地域はどこ?多い地域より冬の厳しさ少なめか?

北海道に移住・転勤などで引っ越しをされる方で、雪に不安を感じる方は多いですね。

特に、移住を考えている方は、北海道の中でどこに住んだら良いのか?

どの地域を選んだら快適で苦労が少ない生活ができるのか?迷うところです。

そんな北海道の雪について、同じ北海道でも降雪量が大きく違うので、少ない地域がどこなのか?具体的なデータで分かりやすくまとめてみました。

しかし、北海道の冬の生活は「降る雪の量が多いか少ないか?」にもちろん左右されますが、それだけでなく、日照時間や気温・風速などにも大きく左右されます。

そこで、雪の量だけでなく気温や日照時間・風速も絡め「北海道の冬の厳しさ」という観点からは「どの地域を選んだらよいのか?」までまとめてみました。

以下項目のデータは全て「気象庁」のデータを参照しています。

北海道で雪が少ない地域の検証❶/直近4年間の北海道15都市「降雪量」

まずは、直近4年間の北海道各都市の降雪量を、各年の12月~2月の降雪量で一覧にしてみました。

単位:cm 17-18年 18-19年 19-20年 20-21年
札幌 327 283 334 262
稚内 437 218 224 414
旭川 407 415 294 430
網走 205 173 146 198
留萌 476 352 220 426
岩見沢 541 546 386 820
小樽 450 348 355 335
倶知安 785 704 523 799
釧路 69 83 71 106
帯広 151 83 121 127
浦河 126 157 34 159
苫小牧 149 87 91 39
室蘭 156 99 81 97
江差 286 136 66 144
函館 429 234 168 261

凡そは、釧路・帯広・浦河・苫小牧・室蘭が、雪が少ない方であることが分かりますね。

しかし、たった4年間だけでも各年の雪の量が大きく異なり、2020年~2021年の冬(12月~2月)は、札幌ではかなり雪が少なく、岩見沢では極端に雪が多かった年でした。

そこで、北海道の各都市を「雪が少ない地域」と「雪が多い地域」に正確に見分けるために、次の項目で、2011年からの10年間平均で比較一覧化してみました。

北海道で雪が少ない地域の検証❷/10年間平均の降雪量

降雪量合計(cm)
札幌  344
稚内  334
留萌  426
旭川  355
網走  226
岩見沢  529
小樽  452
倶知安  715 
釧路  78 
帯広  135 
浦河  112 
苫小牧  126 
室蘭  125 
江差  163
函館  275

さすがにニセコスキー場が近い倶知安は雪の量が多いですね。

この一覧表から分かることは、札幌も多い方の部類に入るのですが、

・北海道の中でも雪が多い地域は「日本海側や内陸部」で、

・雪が少ない地域は「太平洋側の沿岸部」

であることが分かります。

しかし、札幌は雪が多い方の地域に入るのですが、雪の少ない地域である釧路や帯広・浦河・室蘭などに比べると、それほどの寒さ厳しさを感じていません。

実は、北海道の冬の厳しさは、雪の量よりも気温・日照時間・風の強さに大きな影響を受けるのです(雪かき重労働以外)。

ということで、次に降雪量+日照時間・気温(日の最高気温の平均)・風速についても一覧化し、各都市比較をしてみます。

北海道で雪が少ない地域を検証❸/降雪量・日照・気温・風速

降雪量合計(cm)・日照時間(時間)・日最高気温の平均(℃)・平均風速(m/s)についても、各都市を10年間平均で比較してみました。

降雪量 日照時間 日最高気温 風速
札幌  344  289  0.6  3.2
稚内  334  143  -1.5  5.0 
留萌  426  144  -0.1  6.7 
旭川  355  227  -2.0  3.0
網走  226  374  -1.1  3.7
岩見沢  529  259  -0.8  3.3
小樽  452  203  0.3  3.3
倶知安  715  153  -1.0  3.2
釧路  78  557   0.8  5.7 
帯広  135  559   -0.1  2.4
浦河  112  412  1.8  5.1 
苫小牧  126  425  1.4  3.2
室蘭  125  287  1.6  5.8 
江差  163  132  2.6  7.2
函館  275  316  1.9  3.8

特徴的であるのは、

・太平洋側の各地域は、日本海側の地域に比べてかなり「日照時間」が多く「降雪量」が少ない

・沿岸部の地域は「風」がかなり強い

ということですが、これら気温以外の要素が、冬の寒さに大きな影響を与えています。

北海道で冬の少ない地域は厳しさも少ないか?

北海道で雪が少ない地域と多い地域の区別

北海道の中で、雪が少ない地域はどこか?多い地域はどこか?は分かりましたね。

基本的には、太平洋側が雪の少ない地域で、日本海側や内陸部が雪が多い地域となります。

日本海側に位置する札幌は多い方の地域ということになりますが、内陸部ではないので、岩見沢よりはかなり少なくなります。

参考までに、データの関係で今回は取り上げませんでしたが、女子カーリングで有名な「北見市」をご存じでしょうか?

カーリングで有名な常呂町は沿岸部に位置するので「網走市」とほぼ同じくらいの積雪量なのですが、北見市の中心部は内陸部に位置するため、もっともっと雪が多く気温も低いのです。

同じ北見市でも、沿岸部と内陸部では違うということです(もともと違う市町村が合併したので、エリアが広すぎるということもありますが)。

北海道の冬の厳しさは「雪が多いか少ないか」より風・日照に大きく左右される

これから北海道へ移住をしようと考えられている方には、この雪が多いか少ないかよりも、風は?日照は?の方を重視してもらいたいな~と思います。

実は、雪は「雪かき」という大きな苦労をもたらしますが、マンションに住めば、雪かきとはほぼ無縁となります。

それどころか、雪は寒さの面においてメリットの方が大きいのです。

詳しくは述べませんが、雪がある方が、雪が降っているときの方が、実は寒くないのです。

札幌で言えば、雪が多い&最高気温の低い1月2月よりも、雪が無くなっていく&風が強くなっていく3月4月の方が寒く感じます。

 

日照に関しては、北海道はじめ北国特有の「冬季うつ」という日照時間が少ないことにも影響を受けやすい病気のことを考えると、日照時間が長い太平洋側がおすすめということになります。

しかし、晴天=放射冷却ということで、よく東京などでは天気の良い日は冷え込みますよね。

それと同じことで、雪が少なく日照時間が長い(天気が良い)と、逆に寒さが厳しくなります。

 

そこに追加で「風」が強いとなると、更にたいへんです。

 

そして、気温が上がる日中にお日様が照り続けると、道路の雪を融かしてしまい、夜の冷え込みで氷(ツルツル路面)をつくる原因になります。

歩道で転ぶ人も、車道でスリップ事故を起こす車もあるので、道路に積もる雪よりも、ツルツルの道路の方がリスクが高いのです。

 

話が長くなってきたので、下記の通りを結論として終了にします。

雪が少ない釧路など太平洋側の地域は、雪が少ないというメリットよりも、寒さを感じさせる&ツルツル道路をつくり上げるリスクの方が大きいので、雪が多い地域よりも冬の厳しさが少なめとは言えない!!

 

以上、北海道で雪が少ない地域はどこ?多い地域より冬の厳しさ少なめか?でした。

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