札幌の冬の気温と服装について札幌移住者が月別に解説!

札幌の冬(11月~3月)の気温と服装について、北海道外からの移住・転勤者や旅行者に役立つ情報にまとめてみました。

札幌の冬は、北海道の中では寒さの厳しさが弱めの地域となりますが、基本的には11月上中旬から(早ければ10月下旬から)雪がちらつき始めるので、本州の感覚で言えば、11月から真冬の寒さに突入することになります。

そして、4月にも雪は降りますが、確実に積雪が残るのは3月中下旬までであり、4月下旬には「桜」の開花が始まるので、「冬」の終わりは3月までと言えそうです。

よって、冬の気温と服装を取り上げる今回の記事においては、11月~3月について解説していきます。

但し、同じ「冬」であっても時期(月)によって気温や寒さの感じ方に大きな差がありますので、月ごとにまとめてみました。

※気温などのデータは、気象庁の「過去の気象データ」より平成の30年分をお借りし、こちらで30年平均を割り出した数値となります。

札幌の冬の気温

11月の札幌<気温>

最高気温(℃) 最低気温(℃)
30年平均 高い年 30年平均 低い年
11月上旬 11.9 14.6 4.0 0.2
11月中旬 8.4 11.9 1.4 -1.5
11月下旬 6.2 10.8 -0.2 -3.6

札幌の11月は、最高気温が「上旬11.9℃→中旬8.4℃→下旬6.2℃」となりますから、本州の他都市で言うと「冬→真冬→極寒」という体感の時季となります。

また最低気温は、平均的には11月下旬・早ければ11月上旬に、氷点下/マイナス気温まで低下します。

本州ではまだまだゴルフなど屋外でも快適に楽しめる季節である中、札幌は完全に冬の気温帯に入りますが、特に11月は気温が大きく上下動するので、日々の気温差に注目し、毎日天気予報をチェックするようにしましょう。

ちなみに、雪さえ積もっていなければオープンしているゴルフ場(札幌周辺)もあります(初雪が遅かった2018年や2021年は大丈夫でした)。

また、11月は雪が降っても少量でもあり、すぐに解けてしまうので「根雪」にはなりにくい時季です。

※東京・名古屋・大阪・福岡との気温差や、札幌の最高気温0℃未満日数・降雪量・日照率・風速など詳細もご覧になりたい方は、別記事『札幌 11月の気温と服装/完全な冬入りで降雪量にも関心が集まる時季!』もご覧ください。

12月の札幌<気温>

最高気温(℃) 最低気温(℃)
30年平均 高い年 30年平均 低い年
12月上旬 3.7 9.2 -2.3 -6.5
12月中旬 1.5 5.4 -4.4 -7.4
12月下旬 1.1 3.9 -4.8 -8.1

札幌の12月の最高気温は、11月の急速な気温低下(冬→真冬→極寒)や日々の大きな気温上下動が無くなり、少しずつ氷点下へと向かう安定期に入ります。

実は、最高気温の急低下は10月から始まり、10月上旬18.5℃→10月中旬16.5℃→10月下旬14.3℃→11月上旬11.9℃→11月中旬8.4℃→11月下旬6.2℃→12月上旬3.7℃と、旬ごとに2℃以上低下してきます。

それが、12月中旬からはゆっくり低下モードに入るので、日々の上下動も少ない安定期となります。

北海道外の主要都市との気温差は、夏ころは5℃程度でしたが、12月以降の真冬は10℃程度まで拡大します。

 

12月の札幌で一番注目するべきは「雪」なのですが、降る量よりも、積もっている量が重要です。

降る量が多ければ積もる量も増えるのですが、完全にパラレルな訳ではなく、降っても日中の気温で解けてしまうこともあります。

1月2月であれば、ほぼ間違いなく道路は完全に雪で覆われて真っ白ですが、12月はその年の降雪量と気温などによって、道路の状態が異なります。

雪が降ると、雪の保温性と熱・厚い雲に覆われることによる保温性・風が弱くなることなどから意外と寒くないということと、雪が降ったばかりの程よい新雪の状態の方が歩道は歩きやすいというメリットがあります。

大雪で積もり過ぎても歩きにくいのですが、中途半端に雪がうっすらとある状態よりは、程よく雪が積もっている方が都合が良いのです。

※東京・名古屋・大阪・福岡との気温差や、札幌の最高気温0℃未満日数・降雪量・日照率・風速など詳細もご覧になりたい方は、別記事『札幌 12月の気温と服装/雪は多すぎても少なすぎても困る!』もご覧ください。

1月の札幌<気温>

最高気温(℃)旬平均 最低気温(℃)旬平均
30年平均 高い年 30年平均 低い年
1月上旬 0.3 2.3 -5.8 -9.8
1月中旬 -0.8 2.7 -6.8 -12.4
1月下旬 -0.6 1.8 -6.8 -8.9

札幌の冬の気温は、1月中下旬に寒さの最ピークを迎えます。

暖かい年は0℃を上回る日々となることもありますが、通常の1月は、日の最高気温が0℃以下であることが当たり前です。

また、最低気温がマイナス10℃を下回ることもしばしばですから、毎日必ず最高気温とともに最低気温もチェックしておく必要があります。

※東京・名古屋・大阪・福岡との気温差や、札幌の最高気温0℃未満日数・降雪量・日照率・風速など詳細もご覧になりたい方は、別記事『札幌 1月の気温と服装/気温は最低!でも雪が降れば意外と寒くない!』もご覧ください。

2月の札幌<気温>

最高気温(℃)旬平均 最低気温(℃)旬平均
30年平均 高い年 30年平均 低い年
2月上旬 -0.4 2.7 -7.0 -10.3
2月中旬 0.2 2.6 -6.1 -9.5
2月下旬 1.7 5.5 -5.3 -9

1月中旬まで下がり続けた気温は、1月下旬から折り返し、少しずつ上昇し始めます。

平時であれば「さっぽろ雪まつり」や「小樽雪あかりの路」などもあり盛り上がる時季ですが、1月中旬から続いた平均気温0℃未満の季節がまだ続く、気の緩められない時期です。

2019年には40年ぶりの大寒波が到来し、日中の最高気温がマイナス10℃を下回わったように、まだまだ気を抜くことはできません。

(北海道内では、日中の最高気温がマイナス10℃未満であることはよくあることですが、北海道の中では暖かい方の札幌としては異例の寒さでした)

「さっぽろ雪まつり」や「小樽雪あかりの路」など、街の賑わいが一気に出てくる時期で、これらが終わると、冬も折り返し地点を超えてきたな~といった感じになってきます。

※東京・名古屋・大阪・福岡との気温差や、札幌の最高気温0℃未満日数・降雪量・日照率・風速など詳細もご覧になりたい方は、別記事『札幌 2月の気温と服装/真冬を折り返し少しずつ気温上昇&気分上昇へ!』もご覧ください。

3月の札幌<気温>

最高気温(℃)旬平均 最低気温(℃)旬平均
30年平均 高い年 30年平均 低い年
3月上旬  2.5  6.1  -4.3  -6.8
3月中旬  4.5  7.1  -2.3  -4.4
3月下旬  6.4 10.4 -0.8 -3.8

2月上旬 -0.4℃ →2月中旬 0.2℃ →2月下旬 1.7℃と、2月中旬まで最高気温0℃前後の真冬が続きましたが、2月下旬から少しずつ気温が上がり始め、3月の札幌では上記のように気温上昇が加速していきます。

暖かい年は、3月中に10℃を超えることも多くなることがありますが、まだまだ本州の感覚からしたら、真冬の気温です。

また、最低気温はまだ0℃を下回る日が多いので、日中と朝晩の気温差・体感差に注意が必要です。

※東京・名古屋・大阪・福岡との気温差や、札幌の最高気温0℃未満日数・降雪量・日照率・風速など詳細もご覧になりたい方は、別記事『札幌 3月の気温と服装/気温上昇&雪解け度合いで寒さと服装に影響が!』もご覧ください。

札幌の冬の服装

11月の札幌<服装>

11月の札幌は、日々の気温差が大きいので、日々の服装選びに困る時季です。

特に、寒い日は1月2月よりも気温は高いのですが、とても寒くて辛く感じることがあります。

その理由は、

①まだ体が寒さに慣れていない中、いきなり気温低下がやって来るため

②雪が積もっていないので、体感的にも寒い

雪が降ると、雪の保温性と熱・厚い雲に覆われることによる保温性・風が弱くなることなどから、意外と寒くないのです。

③雪道がツルツル凍り道になりやすく、歩道を歩くのもおっかなびっくりになりがちでストレスを感じるため

⇒よって、11月の札幌での服装は日によって大きく異なりますが、前日よりも気温が5℃以上下がる日は「重装備」くらいの服装でちょうど良いです。

完全に1月2月と同じ服装でもOKで、ダウンコートを着ても良いくらいですが、札幌の屋内はかなり暖かいので、ダウンコートの下はロングTシャツ1枚くらいにしておいた方が良いです。

また、滑って転んで頭を打ってしまうことへの保護としても、ニット帽なども被っておきましょう。

暖かい日は日中の最高気温が15℃くらいまで上昇することもあるので、ジャケット程度で済む日もあります。

12月の札幌<服装>

札幌の12月は、11月のような15℃を超えるよう日はありませんので、日々の気温差が小さくなります。

11月は暖かくなる日もよくあるので、服装選びに躊躇することもありますが、12月に入ると、もう完全に暖かい日はありませんので、迷わず真冬の完全防備服となります。

札幌の冬に慣れてくると、マイナス2℃くらいまでは東京などと同じ服装でもOKですが、マイナス5℃以下になるとかなり寒さが厳しくなります。

ダウンコートなどの外着は東京で使っていたものと同じでも良いのですが、中に着るセーターや肌着などは最強クラスの格好にする必要があります。

但し、最高気温0℃前後の日に最強クラスの服装にすると、屋外では良いのですが、屋内では暑すぎることになります。

北海道の冬服の選択で難しいところは、屋内の室温がやたらに高めであるということで、屋内は逆に東京での服装よりも薄着にする必要があります。

よって、アウターは毎日同じダウンコートなどでも大丈夫ですが、中に着るセーターなどは、その日の気温と行動によって適宜変更しましょう。

ショッピングモールなどもかなり暖かく、ロングTシャツ1枚くらいでも大丈夫です。

1月の札幌<服装>

1月は気温的には一番寒くなる時季ですが、雪が降る量も一番多い時季なので、意外と寒くありません。

雪が降ると、雪の保温性と熱・厚い雲に覆われることによる保温性・風が弱くなることなどから、意外と寒くないのです。

服装としては、よく札幌に移住すると冬の服装にお金が余計にかかるというご意見もありますが、アウターには東京で来ていたダウンコートがそのまま札幌でも通用します(ユニクロでもOK!)。

街の札幌市民たちも、特に東京の人たちと違う服装である訳ではありません(靴は滑り止めのための靴を履いている人が多いです)。

札幌の冬の服装で少し感じるのは、ノースフェイスなどのアウトドア系のダウンコートを着ている人が、東京よりも多いな~といった印象です。

コートの下には、ウールやフリース素材のセーターなどで保温効果を高められれば十分です。

インナーには、ユニクロのヒートテックなど保温機能性素材のものがあれば重宝します。

ボトムにも、やはりウールやコーデュロイ・フリースものが温かくて良く、女性であれば厚手のタイツやレギンスを着用すると万全です。

但し、札幌の冬の特色として、外気温はとても低いが、室内は意外に高いということがあります。

ウェザーニューズ社が行った2012年に行った「部屋の温度×セツデン調査」で、一番寒い1月の室温の高さにおいて、北海道が20.73度で全国1位であったそうです。

また、「室内で半袖+短パン」率でも、北海道は沖縄・長崎に続き全国3位でした。

それだけ室内が暖かいということですが、逆に、ガッチリ着込んだ服装で外出したあと、札幌市内のショッピングモールなどお店に行くと、室温が暑すぎてセーターまでも脱ぎたくなります。

脱いだ上着類を持ち歩きながら買い物をするのも肩が凝りますね。

こんな経験を繰り返しているうちに、ユニクロなどのダウンコート(ウルトラライトダウン)を着て外出すれば、コートをリュックの中に仕舞えるので、買い物が楽になるという知恵がつきます。

しかし、最高気温0℃近辺の普通の札幌の寒さであれば、東京で着ていたようなダウンコートなどの服装でもOKなのですが、さすがに最高気温がマイナス5℃・6℃くらいの日ともなると、けっこうガッチリ目のコートや、コートの下にもガッツリ着込むなど重装備の服装でないと寒いです。

⇒その日の最高気温と最低気温、そして何時頃に帰宅するのか?などを考慮した上で服装を選ばないと、寒いか暑いかのどちらかに参ってしまいます。

ちなみに、雪が降っていても傘は無くても大丈夫です!軽い雪ですから。

2月の札幌<服装>

2月の札幌は、1月とほぼ同じくらいの気温と雪の量ですから、1月と同じ服装となります。

但し、1月よりも2月の方が日が長く、また寒さにも完全に慣れ切っているので、暖かく晴れた日には、中に着るセーターなどは少し薄めにしておいた方が良い場合(人により)もあります。

但し、2月の下旬には、日の入り時刻も17:00以降となり、ついつい、まだ明るいので日中と同じ暖かさであろうと思ってしまいますが、夕方には0℃未満まで冷えている日が多いですから、夕方以降まで外出される予定の場合は気をつけましょう。

3月の札幌<服装>

3月の札幌は、気温上昇による雪解けと降る雪の量の減少により、道路の雪が減り、アスファルトが見えるようになります。

日中の気温も上昇しますが、雪が降ったり道路に積もっていたりすることで得られていた雪の保温性と熱・厚い雲に覆われることによる保温性・風が弱くなることなどからの体感的な寒さ緩和が無くなる時季でもあります。

ちなみに、同じ雪国の代表的な都市である金沢と札幌を比較すると、気温は札幌の方が5℃程度低いのですが、金沢の街には雪が積もっていない(道路にお湯を撒くため)ので、札幌よりも金沢の方が体感的な寒さが厳しいと言われています(風の影響もありますが)。

札幌の3月も、日中は気温上昇と日光により暖かさを感じるようになりますが、夜は気温が下がり&雪が無いことの影響もあって、かなり冷え込みます。

日中と朝晩の体感気温が大きく異なるということが、3月の札幌での服装に大きな影響を与えます。

出かけるときには暖かくて、少し軽めの服装がちょうど良くても、帰宅する時間帯が遅くなれば、寒さにブルブルしながら帰宅するといった羽目に会います。

日々の気温差と時間帯の気温・体感差に十分注意をして、服装を選ぶようにしましょう。

ユニクロのウルトラライトダウンのような、カバンにも入る防寒着を1枚持って出かけると安心です。

札幌の冬の気温と服装について<まとめ>

札幌の気温と服装について各月ごとにまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか?

以外にも、服装は本州で来ていたダウンコートなどと同じでも問題ありません(マイナス5℃未満の日・時間帯は別として)。

また、屋内の暑さが着る服の種類に影響を与えるという、寒さではなく暑さで着る服を選ぶということに、かなり違和感を持たれた方も多いと思います。

本州から北海道に観光旅行で来るときは、夜の街も出歩きますし、観光で長く屋外にも滞在するので、それなりの防寒着(重装備)が必要です。

しかし、北海道・特に札幌の街中で仕事をしショッピングをするような生活においては、観光旅行とは全く違った服装選びが必要となるのです。

ま~慣れるまでに冬を2回くらい経験する必要があるかもしれません。

しかし安心できるのは、北海道の寒い冬!と身構えた服装を用意する必要はないという点でしょうか(最高気温がマイナス5℃以下の日だけ中着を強化)。

但し、靴だけは雪用(アイス用)を用意してくださいね。

ビジネス用シューズは、靴底にアイス用のラバーを付ける手もあります。

「札幌の冬の気候と服装」というタイトルの記事を書いておいて何ですが、札幌の冬で恐れること・準備するべきことは雪(アイス)対策であるという結論で、今回の記事をまとめ(完結)とさせていただきます。

意外と札幌の冬は寒くない!です。

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